あらんボイス

センター試験英語でリーディング195/200(点),リスニング50/50(点) TOEICでスコア835、英検1級を取った純日本人

普通の高校生が余裕で上智に受かった話①

あらんです

 

私は英語の個別指導もやっているのですがその教え子の中に私の指導によってTOEICのスコアが800を超え上智大学に現役合格した子がいまして、ブログでその話をしてほしいとの声を頂いたので今回はその話をしようと思います。

 

極力当時の状況を詳しく書いてみたのであなたの学習に関するヒントがあるかもしれません、是非読んでみてください。

 

 

彼女との出会い
Aさんは当時高校2年生だったのですが、英語の成績が「ある程度」の状態のままイマイチ伸びず悩んでいたところで、春頃私に指導をお願いしにきました。そこで、彼女の成績が分かるよう模試の結果を見たところ全体的に成績は偏差値60ほどで決して悪くはないのですが、英語の成績は高校1年時に51〜56、高校2年時は42〜53と見事に平均的なラインを行ったり来たりしていました。

部活は軽音楽部で、ずっと続けていたギターに熱中しているとのことでした。

さらに、英語を勉強する上で目標はあるか聞いたところ彼女は「上智大学に行きたいです!」と迷いなく、はっきり答えました。意志の強さを目の当たりにして「この子ならいける」と確信したことを覚えています。

 

目標は「上智大学に行くこと」、部活がありましたがスキマ時間を計算すると1日3時間は確保できた、家では勉強よりもギターを弾かせてほしいので練習は音読のみに限定、あとはやるだけです。この日から私は彼女に適した勉強法を勧め、やることを指示しました。

ここから彼女の躍進が始まります。

 

 

基礎固め

まず、彼女の高校では2年から文理に分かれたので試験で使わない数学と理科は後回しにさせました。残り2年という時間は思っている以上にあっという間ですし、大学受験での失敗はしばらく引きずる人もいるのでそのことを考えると欲張りしている場合ではなかったからです。

通学時間や休み時間は半年かけて英単語力の固め作業、それが完璧になったら文法問題、というように限られた時間内で1問1答でできる勉強をさせました。スキマ時間の使い方としてオススメなのが「知っているもの」と「知らないもの」の仕分け作業&「知らないもの」の刷り込み作業です。これを説明し、取り組んでもらいました。

はじめは渡した単語帳に取り組んでもらい、例文も覚えてもらうことで文法問題もカバーさせる作戦でした。(しかし、これが後で裏目に出ます。)

さらに、家では音読に30分取り組んでもらい、朝は授業が始まるまで30分やってもらいました。解説を読んでも分からないところがあって相談したかったり、無性に不安感に襲われた場合のみ私に連絡させるようにしました。

 

夏から春にかけて彼女には単語を覚え、使えるようにすることを意識してもらったのですが3ヶ月ほど経っても彼女の英語に成長を感じませんでした。というのも、彼女の使う英語はヘンテコだったからです。

正直、「アレ?おかしいな…」と思いました。

前述したような勉強を通常の高校2年生が3ヶ月ほど続ければセンターレベルの英語は多少改善されるのですが彼女のセンター模試の成績は全く改善されていなかったのです。

嫌な予感がしたので恐る恐る中学レベルの文法問題を解かせたところなんと正答率は半分。つまり彼女の英語力は中学レベルに達していなかったのです。しかし、単語力は周りの高校生と比べ丁寧に、繰り返しやっていたことが良かったのでしょう。理想的なペースで語彙力を高めていました。

話を聞くと彼女は多少分からない事があっても周りにおいていかれる事を恐れ、ほったらかしにして進んでしまうクセがあることが分かりました。構文や例文暗記の際も文章に違和感を感じていたにも関わらず、この違和感の正体が分からなかったそうです。

これは見落としていましたが、焦るにはまだまだ早いポイントだったので助かりました。

 

次の日から彼女には中学レベルの文法をやってもらうことに。私が勧めた参考書を使わせ、中学レベルに戻ってもらいました。彼女は納得したように勉強を始めていました。当然のことながらここで屈辱を感じる人もおそらくいるでしょう。

仕方ないことなのですがここで基本をおろそかにすると大学不合格というさらなる屈辱が待っています。この時の態度を見るとやはり彼女には素晴らしい素質があるのだな、と思わざるを得ません。器量は十分、あとは実力をひたすら積み重ねるだけです。

 

 

センター模試で8割を超える

単語の勉強は今まで取り組んでいたセンターレベルの単語を復習させても良かったのですが、彼女の達成感を満たして不足感を埋めるためひとつ上のレベルの単語に進んでもらいました。これが燃えたようで、彼女はひたすら真剣に取り組みました。さらにこの年のうちにもう1つ上(早慶上智レベル)のレベルまで進み、高校2年修了時には単語力が大学レベル手前まで確実にしていました。

 

一方の文法なのですが、中学レベルの基本的な文法事項と例文の暗記(暗誦できるまでトレーニング)を夏休みまで継続してもらいました。中学レベルは確実になったのであとはハイペースで高校の文法をやってもらいます。レベル別問題集を復習も兼ねて①からやってもらい、分からないところはいつも通り解説を読んで私に質問、というペースを守ってもらいました。

 

この時期は非常に苦しかったと思うのですが、耐えながら取り組んだ結果12月のセンター模試で8割を超え模試の偏差値は全国で60は余裕でるようになりました。「あらんさんのおかげだ!!」と泣きそうな顔で感謝された時は苦笑せざるを得ませんでした笑

なぜなら彼女がひたすら地道に、コツコツ取り組んだ結果に他ならないからです。

この成績が本物である事を確かめるために何問か口頭で出題したところ、彼女はすべて答えられました。正しい英語力を身につけてもらったことが彼女を劇的に変えました。

部活にも取り組みながらここまでできるのは素直にすごいことです。

 

さあ、ここから本格的な志望校対策…をさせる前にまずセンター試験で満点を取るまでは次に進む事を禁止しました。それは彼女の取り組みぶりなら秋から対策をさせても十分間に合うということもありましたがそれ以上に基礎が固まっていないにも関わらず志望校対策を急ぎすぎたせいで成績が伸び悩んで自滅していった受験生を多く知っていたからです。最後の最後に受験で泣くのは基礎から目をそらしおろそかにした受験生で、最後の最後に笑うのは周りに流されず愚直に基礎に取り組んだ受験生だけなのです。

 

年も明け、周りが学年末テストの対策にいそしむ頃彼女はひたすらレベル別問題集とセンター試験の長文問題と音読に絞ってトレーニングを続けていました。

単語帳3冊とレベル別問題集6冊が完璧になり、長文問題集の音読をそれぞれ10周はしていたと思います。

高3の5月頃には模試の偏差値は60どころか70を超え、この状態でも上智は余裕なのではないかというレベルまで来ました。1年前まで中学レベルの文法ができなかったことがまるで嘘のようです…笑

 

ここから夏休みまでは英語と比べてやや劣っていた国語と日本史に集中してもらい、英語は音読だけ取り組んでもらいました。

夏休み直前に受けた模試は偏差値が67あたりまで下がり、彼女は不安がっていましたがこちらにはきちんとした計画もありましたし勝算は十分ありました。なぜこの時期彼女の偏差値が下がったかというと、単純に周りの実力が上がったからです。通常だと周りの学生はこの時期から志望校対策に向け過去問を研究し、実践的な問題でトレーニングを始めるためこういった問題に強くなり得点稼ぎが上手くなって来ます。偏差値の算出方法的にこれは仕方ないことですし、彼女の場合には1度偏差値が70を超えているのでもう1度そのレベルまで得点を乗せるのは十分余裕です。

夏休み中は文化祭に向け部活が忙しかった彼女ですが、秋から始める上智大対策のため音読に加え単語と文法の基礎固めを再度やってもらいました。これで準備は万端です。

 

 

この時期の彼女のすごいところは基本をバカにせず、ひたすら繰り返し取り組んだ点です。これができた時点で合格は確実だな、と思いました。

ひたすら目標に向かって努力を続けることは誰にもできることではなく、また受験に関する色々な情報や噂が溢れるのが厄介なのですがそんな中脇目も振らずに自分のやり方を貫き通したことが実を結んだのでしょう。

結果、特にテクニックとやらを使うこともなくセンター試験で8割を超えました。

 

 

続きは明日お話しします。

 

今日も勉強お疲れ様です。

読んでいただきありがとうございました。