英語学習者にとっての勉強手帳
あらんです
私は大学受験生時代、勉強手帳を使っていました。これは学習手帳や合格手帳などとも呼ばれる、いわゆる勉強をする人向けの手帳です。
普通の手帳やスケジュール帳と大きく異なる点は勉強のあらゆる方法や格言が詰め込まれていることくらいで正直なところ普通の手帳とそこまで変わらないのですが、これを活用することでかなり学習に差が出るものだと思っております。
そこで、今回は勉強手帳を上手に活用する方法をシェアしていきます。
参考になると思うのでぜひ活用してくださいね。
目標を書く
まず、勉強手帳を用意したら必ず目標が書くスペースがあると思います。勉強手帳にとっての目標を書くスペースは欠かせないもので、ここに何を書くかでその後の学習が変わりますし上手い書き方をすることで成果を十分に出せます。
気をつけていただきたいのは「願望」を書くのではなく「達成」を書くことです。どういうことかというと、例えばあなたがTOEICのスコア600を目標にした勉強手帳を作る際には「TOEICで600点取りたい!!」などと書いてはいけないということです。多くの人がやりがちなのですが、これは悪い書き方なんですよ。
「第□回のTOEICで私は600点を取った」と過去形で書きましょう。恥ずかしくても構いません!
なぜ願望を書いてしまうのは良くないのでしょうか?
それは、願望を書いたところで現在の自分と未来の自分とのギャップからモチベーションが生まれにくいからです。
現在のあなた:「TOEICで600を取りたい」
未来のあなたのイメージ:「TOEICで600を取りたい」
これでは目標として見たときのインパクトが小さいですよね。何も成長していません。
しかし未来のあなたが「第□回のTOEICで600を取った」と書くとどうでしょうか。
こうすることで、第□回までにどれだけ成長すれば良いのかが明確ですね。目標とは現在の自分と将来の自分との距離をはっきりさせてくれるものです。
目標に向かって勉強すればするほどあなたは成長していきますよね。そこでふとモチベーションを再燃させるときに目標を確認したとき「〜したい」という願望では「〜した」という形の目標と比べ、自分のこれまでの成長が確認しにくいのです。
そんな小さな変化…とバカにしてはいけません。
これは成功を収めた人たちの行動法則に基づいた研究結果でも示されています。
例えば、ロンドンオリンピックのミドル級ボクシングで金メダルを取った村田諒太選手はオリンピック代表選手に選ばれる前から自宅の冷蔵庫に
「おかげさまで金メダルを取ることができました。ありがとうございました。」
という自筆の張り紙をしていたそうです。そして見事金メダルを獲得しました。
また、イギリスのウィリアム王子の奥さんのケイトさんは彼と出会う前から「ウィリアムと結婚した」というポスターを貼っていたそうです!
目標を記すということはこれだけのパワーをもたらすのですね!
皆さんも目標を達成した自分をイメージして書いてみましょう。
1日にやることをはっきりさせる
いかがでしたでしょうか?手帳であれば気軽に持ち運べますし、1冊であなたの勉強も管理してくれる優れものです。
是非、興味があったら活用してみてください!
今日も勉強お疲れ様です。
読んで頂きありがとうございました。
映画を使ったシャードイングの練習
あらんです
以前、リスニングの成績を飛躍的にあげるシャドーイングというトレーニングについてお話ししました。実はこのシャドーイングはCD音声を使って音読するための教材だけでなくあなたが好きな海外映画、さらに上級者は海外ドラマでもできるのです。
いつも頑張っているあなたもたまに休息が欲しい、けど休息は時間をムダにしている気が…と思う時があるかもしれませんので今日はそんな休憩時間も勉強に使える方法をご紹介します。
映画でシャドーイング
まず、手元に好きな映画を用意してください。難しいかもしれませんが、字幕版と吹き替え版の両方があればNetflixやHuluから見つけたものでも構いません!
ちなみにオススメはディズニーやハリーポッター等ネイティブの子供も観るような優しく分かりやすい英語が使われる映画です。もし題材に迷ったらここから試してみてください。
映画を使ったシャドーイングは基本的に同じ映画を何度も観ながらのトレーニングですので最も好きな映画があるとベストです。
さて、このシャドーイングには3つのパターンがあります。
①「音声:英語、字幕:日本語」コース
②「音声:英語:、字幕:英語」コース
③「音声:英語、字幕:なし」コース
の3つです。また、①と②の順番はどちらでも構いませんが私はこの順番通り進めて行くことをオススメします。それは、まず「口から出てくる英語が完璧な状態」よりも「ストーリーを確実に覚えている状態」を作ることが望ましいからです。
①コースではストーリーの大筋を確認しながら聞こえてきた音を即座にマネしながら映画を観る方法です。この時口にする音に自身がなければ日本語を参考に多少考えても構いません。この段階では全てのセリフのうち2割ほど口にできれば十分です
不思議なことに好きな映画であれば2、3周観ただけで登場人物がどこで何というセリフを言っているかが分かるようになります。この段階まで来たら②コースに移行しましょう。
②コースでも同様に聞こえてきた英語をそのままオウム返ししましょう。ただ、この段階まできたらなるべく口に出す英語は完璧が望ましいため口に出しながらor口に出した瞬間字幕を見て自分が言った英語が正しいかを確認してください。
注意しておきたいのが、映画の翻訳が「必ずしも直訳や日本語の語順に対応しているわけではない」ということです。そのため音声と字幕両方で確認した英語が正しく対応していない場合もあるので気をつけてください。
また素直に訳すと一見不自然なために都合よく日本語に置き換えられたセリフもありますが、これらは英語の面白さというか日本にはない感覚やイディオムを学べるチャンスなのでこの機会に覚えてしまうとお得です(例: It's killing me→忙しい/ああ面倒くさい等)。
これは英語でなんと言っているのかを7〜8割ほど把握できるまでシャドーイングすればオッケーです。③に移りましょう。
③コースでは英語の音だけが頼りです。ここまで出来たらあなたはかなりの力がついているはずですよ。世界中のネイティブスピーカーと同じ環境で映画を観るわけですからね。
ここでは①と②での成果を頼りにひたすら音をマネする作業です。改めて自分がきちんとオウム返しができているかを確認しながら口に出していきましょう。
シャドーイングをしながら「あれ?ここは何と言っていたんだっけ?」と思ったら改めてセリフを確認するようにしてください。
これを休憩の習慣として身につけることで英語を鍛えながら好きな映画を見ることができます。ぜひ、映画を英語だけで楽しみたいという人や何回でも観てしまうという映画で試してみてくださいね
今日も勉強お疲れ様です。
読んでいただきありがとうございました。
普通の高校生が余裕で上智に受かった話②
あらんです
前回、部活に熱中する普通の高校生Aさんが2年生時に50前後だった偏差値を3年生時に70まで偏差値を上げてしまったところまでお話ししました。
今回は完結編です。彼女が3年生の秋からどのように過ごし受験に望んだのかをお話しします。この話からも学べることはあると思いますので是非最後まで楽しみにしていてください。
本格対策スタート
高3の夏休みギリギリまで基礎を固めていた彼女は、その成果が実り英語だけでなく国語と日本史もセンター試験レベルの模試で9割を取れるようになっていました(正確には古文がやや不安定)。そのため夏休み明けの9月から本格的な上智大学対策の始まりです。まずは上智大の赤本(過去問)を用意してもらい、配点と出題傾向から対策と作戦を練りました。
※彼女が受験した年、第一志望の法学部が国語100点満点、英語150点満点、地歴/数学から選択で100点満点の計350点満点で彼女は日本史選択。
今や英語が得意科目として大きな得点源となったためここでは8割を目指し120点を目標にし、(国語は古文でのブレを気にして5割の50点、日本史は7割の70点が目標)合格最低点を20点ほど上回る240点を目標に上智対策をスタートしました。ちなみにスタートという言い方をしたのは9月時点での目標だったため、この後変動したためです。
英語に戻ります。上智大学の英語はそこまで奇をてらったようなひねくれた問題ではなかったのですが他の難関私立大と同様に長文問題1問あたりの単語数が多かったため素早い読解力と、たまに出てくる難解な単語の意味を正しく予測する力と、さらに規定時間内にかなり多くの問題を解くという力が必要でした。
逆に言えばこれらを受験当日までにクリアしてしまえば良かった、という状態です。
まず、上智大の英語に体を慣れさせるために「上智大の英語」という教科の絞られた赤本があるのですがそれを繰り返し解いてもらいました。最初はまともに解けなくても良いので繰り返し解いていくことでハイレベルな英語に馴染んでいき、出題形式も頭に入れてもらいました。
また彼女には私が仕事で使っている海外の雑誌から意味の予想が難しい文を定期的に渡しその場で訳させるというトレーニングをさせました。
しかし、意味の予測が苦手だったため1度軽い気持ちでTOEICの受験を勧めてみました。TOEICは1度のテストで10〜990まで幅広く測定できるため、自ずと意味を知らない単語は出て来ますしその意味を予測する力も求められます。「ひたすら机に向かっていたので気分転換の代わりにも良いのではないか」と聞いてみたところ食い気味で「受けたいです!!」と返って来たのを覚えています…笑
そして11月、彼女はTOEICを受けました。
久々のリスニングが楽しかったようで、休日のミーティング時に試験の話をあれこれとしてくれました。
その後も模試では順調にA〜B判定を獲得しこのままのペースであればしっかり合格するというレベルまで来ていました。
この時期の彼女は毎日過去問を勉強、間違えた箇所は知識を補い再度チャレンジし1日のうちに全問正解して寝る前にその日取り組んだ英語を全て音読し読みながら意味をイメージできるようにしていたそうです。
それだけでなく1年前から同じ教材を使った音読も継続していました。
全てが順調に思えました。
12月の悲劇
順調に対策を重ねていた彼女ですが、ある日某予備校で受けていた模試の結果を見て愕然とします。そこには第1志望〜第3志望まで上智大:D(絶望的)の文字が…
私はその日休みだったので家でゴロゴロしていたのですが夕方急に彼女から電話があり、どうしたのかと思って出たところ「上智無理かもしれないです…」と蚊の鳴くような声で言われ私まで心臓が止まりそうでした。
急遽家を出て彼女とカフェで落ち合うと彼女の目はうっすら赤くなっていました。不安になり模試の結果を見せてもらうと、確かに上智大はD判定でしたがもともとレベルが高い模試だったため彼女にはこの時期まで受けるのを止めていた模試でしたし、この時期はAさん自身が上智大の出題対策に慣れていた状態だったため気にする必要はない、実際D判定といってもC判定にほぼ限りなく近いラインだったため大丈夫、実際偏差値は問題の形式と難易度を考えるとかなり良いと伝えました。しかし彼女の目から光が消え掛かっていたのでその場で「3日間勉強を休みなさい」と告げました。
これは私の大学受験時もやっていたのですが、どうしても未来が暗く映った時は思い切って休むことも重要なのです。勉強を忘れ遊ぶことで普段どれだけ自分が努力をしているかも分かります。詰め込みすぎた結果、受験前にパンクすると大変なので彼女の休み土器はまさにここでした。
「せっかくだからこの休日を利用してライブハウスなりディズニーランドなり好きなところに行ってきな」と続けたところ、自信なさげに「分かりました…」と返事をしカフェを後にしました。
さて、週末明けの月曜日も会うことになっていたのですが彼女はお母さんとディズニーランドとディズニーシーに行き2日間楽しんだそうです。
お母さん曰く、近くに泊まったホテルではチェックインして部屋に入るなり爆睡するほどのはしゃぎっぷりで、驚いたことに寝言で場内の英語アナウンスをボソボソつぶやいていたようです。
シャドーイングのクセがこんなところで出てくるなんて驚きですね笑
彼女もこの2日間で模試のことは吹っ切れたようで週明けはいつも通りの勉強に切り替えられていました。
さらに火曜日、11月に受けたTOEICの結果が返って来たのですがそこには810、の文字が。これで彼女の火はさらに燃え上がったことでしょう。
当然この結果に最も驚き、喜んだのは彼女自身です。
合格発表
いよいよ試験当日の前日、私は彼女に会いエールを送りました。彼女の顔は自信に満ち溢れ、早く試験を受けたくてたまらないような印象でした。
実は12月に受けた模試では英語はもちろん、日本史が爆発的に点を伸ばし評価は再びA判定に戻っていたので後の彼女の勉強をさえぎる物はなにもありませんでした。
ひたすら過去問と向かい合い、今までに覚えた単語は忘れていないか時折チェックし、音読ももちろん継続。
結果的にほぼ余裕でAさんは上智大学法学部法律学科に合格。当日は多少の緊張もあったそうですが今までやって来たことに揺らぐものは何もなかったためスイスイ解けたそうです。
多分受かってます、と震えたような声で発表を待っていた彼女は甲高い声で合格発表の結果を告げてくれました。私もきちんと自分自身の仕事をやり遂げた達成感で思わずホッとしました。本当によかったです。
彼女とはたまに会うのですが高校生の時期に勉強した英語はしばらく使わなくても忘れないそうです。取り憑かれたように基礎を勉強を繰り返していたので当然といえば当然なのですが、彼女ほど基礎を大事にしていた人は他に知らなかったため正直彼女と会うたびその英語力の高さと反復の持つパワーの底力に驚いてしまいます。
私も当然負けるつもりはありませんが笑
いかがでしたでしょうか。
彼女は自分の目標のために苦しくてもひたすら基礎を繰り返した結果、夢を叶えました。私自身が彼女からたくさんのことを学んだようにあなたもこの話から日々の学習のヒントを得られれば幸いです。
今日も勉強お疲れ様です。
読んでいただきありがとうございました。
普通の高校生が余裕で上智に受かった話①
あらんです
私は英語の個別指導もやっているのですがその教え子の中に私の指導によってTOEICのスコアが800を超え上智大学に現役合格した子がいまして、ブログでその話をしてほしいとの声を頂いたので今回はその話をしようと思います。
極力当時の状況を詳しく書いてみたのであなたの学習に関するヒントがあるかもしれません、是非読んでみてください。
彼女との出会い
Aさんは当時高校2年生だったのですが、英語の成績が「ある程度」の状態のままイマイチ伸びず悩んでいたところで、春頃私に指導をお願いしにきました。そこで、彼女の成績が分かるよう模試の結果を見たところ全体的に成績は偏差値60ほどで決して悪くはないのですが、英語の成績は高校1年時に51〜56、高校2年時は42〜53と見事に平均的なラインを行ったり来たりしていました。
部活は軽音楽部で、ずっと続けていたギターに熱中しているとのことでした。
さらに、英語を勉強する上で目標はあるか聞いたところ彼女は「上智大学に行きたいです!」と迷いなく、はっきり答えました。意志の強さを目の当たりにして「この子ならいける」と確信したことを覚えています。
目標は「上智大学に行くこと」、部活がありましたがスキマ時間を計算すると1日3時間は確保できた、家では勉強よりもギターを弾かせてほしいので練習は音読のみに限定、あとはやるだけです。この日から私は彼女に適した勉強法を勧め、やることを指示しました。
ここから彼女の躍進が始まります。
基礎固め
まず、彼女の高校では2年から文理に分かれたので試験で使わない数学と理科は後回しにさせました。残り2年という時間は思っている以上にあっという間ですし、大学受験での失敗はしばらく引きずる人もいるのでそのことを考えると欲張りしている場合ではなかったからです。
通学時間や休み時間は半年かけて英単語力の固め作業、それが完璧になったら文法問題、というように限られた時間内で1問1答でできる勉強をさせました。スキマ時間の使い方としてオススメなのが「知っているもの」と「知らないもの」の仕分け作業&「知らないもの」の刷り込み作業です。これを説明し、取り組んでもらいました。
はじめは渡した単語帳に取り組んでもらい、例文も覚えてもらうことで文法問題もカバーさせる作戦でした。(しかし、これが後で裏目に出ます。)
さらに、家では音読に30分取り組んでもらい、朝は授業が始まるまで30分やってもらいました。解説を読んでも分からないところがあって相談したかったり、無性に不安感に襲われた場合のみ私に連絡させるようにしました。
夏から春にかけて彼女には単語を覚え、使えるようにすることを意識してもらったのですが3ヶ月ほど経っても彼女の英語に成長を感じませんでした。というのも、彼女の使う英語はヘンテコだったからです。
正直、「アレ?おかしいな…」と思いました。
前述したような勉強を通常の高校2年生が3ヶ月ほど続ければセンターレベルの英語は多少改善されるのですが彼女のセンター模試の成績は全く改善されていなかったのです。
嫌な予感がしたので恐る恐る中学レベルの文法問題を解かせたところなんと正答率は半分。つまり彼女の英語力は中学レベルに達していなかったのです。しかし、単語力は周りの高校生と比べ丁寧に、繰り返しやっていたことが良かったのでしょう。理想的なペースで語彙力を高めていました。
話を聞くと彼女は多少分からない事があっても周りにおいていかれる事を恐れ、ほったらかしにして進んでしまうクセがあることが分かりました。構文や例文暗記の際も文章に違和感を感じていたにも関わらず、この違和感の正体が分からなかったそうです。
これは見落としていましたが、焦るにはまだまだ早いポイントだったので助かりました。
次の日から彼女には中学レベルの文法をやってもらうことに。私が勧めた参考書を使わせ、中学レベルに戻ってもらいました。彼女は納得したように勉強を始めていました。当然のことながらここで屈辱を感じる人もおそらくいるでしょう。
仕方ないことなのですがここで基本をおろそかにすると大学不合格というさらなる屈辱が待っています。この時の態度を見るとやはり彼女には素晴らしい素質があるのだな、と思わざるを得ません。器量は十分、あとは実力をひたすら積み重ねるだけです。
センター模試で8割を超える
単語の勉強は今まで取り組んでいたセンターレベルの単語を復習させても良かったのですが、彼女の達成感を満たして不足感を埋めるためひとつ上のレベルの単語に進んでもらいました。これが燃えたようで、彼女はひたすら真剣に取り組みました。さらにこの年のうちにもう1つ上(早慶上智レベル)のレベルまで進み、高校2年修了時には単語力が大学レベル手前まで確実にしていました。
一方の文法なのですが、中学レベルの基本的な文法事項と例文の暗記(暗誦できるまでトレーニング)を夏休みまで継続してもらいました。中学レベルは確実になったのであとはハイペースで高校の文法をやってもらいます。レベル別問題集を復習も兼ねて①からやってもらい、分からないところはいつも通り解説を読んで私に質問、というペースを守ってもらいました。
この時期は非常に苦しかったと思うのですが、耐えながら取り組んだ結果12月のセンター模試で8割を超え模試の偏差値は全国で60は余裕でるようになりました。「あらんさんのおかげだ!!」と泣きそうな顔で感謝された時は苦笑せざるを得ませんでした笑
なぜなら彼女がひたすら地道に、コツコツ取り組んだ結果に他ならないからです。
この成績が本物である事を確かめるために何問か口頭で出題したところ、彼女はすべて答えられました。正しい英語力を身につけてもらったことが彼女を劇的に変えました。
部活にも取り組みながらここまでできるのは素直にすごいことです。
さあ、ここから本格的な志望校対策…をさせる前にまずセンター試験で満点を取るまでは次に進む事を禁止しました。それは彼女の取り組みぶりなら秋から対策をさせても十分間に合うということもありましたがそれ以上に基礎が固まっていないにも関わらず志望校対策を急ぎすぎたせいで成績が伸び悩んで自滅していった受験生を多く知っていたからです。最後の最後に受験で泣くのは基礎から目をそらしおろそかにした受験生で、最後の最後に笑うのは周りに流されず愚直に基礎に取り組んだ受験生だけなのです。
年も明け、周りが学年末テストの対策にいそしむ頃彼女はひたすらレベル別問題集とセンター試験の長文問題と音読に絞ってトレーニングを続けていました。
単語帳3冊とレベル別問題集6冊が完璧になり、長文問題集の音読をそれぞれ10周はしていたと思います。
高3の5月頃には模試の偏差値は60どころか70を超え、この状態でも上智は余裕なのではないかというレベルまで来ました。1年前まで中学レベルの文法ができなかったことがまるで嘘のようです…笑
ここから夏休みまでは英語と比べてやや劣っていた国語と日本史に集中してもらい、英語は音読だけ取り組んでもらいました。
夏休み直前に受けた模試は偏差値が67あたりまで下がり、彼女は不安がっていましたがこちらにはきちんとした計画もありましたし勝算は十分ありました。なぜこの時期彼女の偏差値が下がったかというと、単純に周りの実力が上がったからです。通常だと周りの学生はこの時期から志望校対策に向け過去問を研究し、実践的な問題でトレーニングを始めるためこういった問題に強くなり得点稼ぎが上手くなって来ます。偏差値の算出方法的にこれは仕方ないことですし、彼女の場合には1度偏差値が70を超えているのでもう1度そのレベルまで得点を乗せるのは十分余裕です。
夏休み中は文化祭に向け部活が忙しかった彼女ですが、秋から始める上智大対策のため音読に加え単語と文法の基礎固めを再度やってもらいました。これで準備は万端です。
この時期の彼女のすごいところは基本をバカにせず、ひたすら繰り返し取り組んだ点です。これができた時点で合格は確実だな、と思いました。
ひたすら目標に向かって努力を続けることは誰にもできることではなく、また受験に関する色々な情報や噂が溢れるのが厄介なのですがそんな中脇目も振らずに自分のやり方を貫き通したことが実を結んだのでしょう。
結果、特にテクニックとやらを使うこともなくセンター試験で8割を超えました。
続きは明日お話しします。
今日も勉強お疲れ様です。
読んでいただきありがとうございました。
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あらんです
様々なテストを受け得意分野と苦手分野を突き詰めていくと文法が苦手という方が結構いらっしゃいます。
実際私の教え子の中にも「どうしても文法が…」という子はいまして色々なやり方を試させて苦手を埋めさせた結果、効果が出た方法とイマイチな方法が分かりましたので今回はその方法をシェアしようと思います。
※始める前に手元に文法の参考書があるか確認してください。体系的にまとまっていると便利なのですがもしも持っていないという方は「総合英語Evergreen」か「総合英語Forest」がオススメですので手に入れることをオススメします。もしすでに持っているという方は新しく買う必要はありません。
なるべく早い段階で中学レベルの英文法を終える
文法といっても最初に基本的なルールさえおさえてしまえば、生まれる余裕は圧倒的に違います。何故なら英文法は英単語と違い、数が限られておりそこまで時間をかけずにマスターすることができるからです。
特に、中学校で習う英文法でこの世の大体の英文は書けます。実際TOEICの文法問題でも問われているのは中学レベルの知識であり、難しく感じるのは出題される問題が複雑な文章やハイレベルな単語で構成されてあるからです。
それでも例外があるように感じる場合というのは、その文が外国人特有の口語だったり省略しても伝わるという前提に基づいているなどの場合のみです。
フォーマルな英文はきちんとした文法に従っているので、まずはこれを完璧にしてしまいましょう。
何事も例外は後回しです!
今は中学英文法をまとめて学習できるような高校受験向けの参考書もあるので、もし文法力が不足していると感じた方はチェックしてみるのも手です。
思い切って中学校レベルからやり直そう、と決意された方は「くもんの中学英文法」を手に取ってみてください。これは古めの本なのですが割と効果のあった教材で大体2、3周ほどやらせただけで効果が出ました。
ただ、万能薬という参考書はありませんので実際に読んでから判断してください。
もしこれくらいなら大丈夫だが単語力に自信がないという方は、引き続き英単語を勉強してください。単語力は大丈夫だ、という方は単語力と絡めながら英文法を鍛えましょう。この段階にいる方たちにオススメの教材は東進の「英文法レベル別問題集」です。
この本の素晴らしいところは自分のレベルに合わせて段階的に学習できる点です。また、私は繰り返しの重要性を何度も説いているのですがより早く繰り返しができるようにするには必然的に薄い本で学習することが鍵となります。この本も薄いので早い人は1日で1冊終わらせることも十分可能でしょう。
すると、その日のうちに間違った問題を復習することもできますし、正しい英語を覚えるために音読練習に当てることも可能です。
よく、「ロイヤル英文法問題集」や「Next Stage」、「Vintage」ではダメなのかと聞かれますがこれらは総じて分厚く復習に時間がかかってしまいます。
また分厚い本ではレベルが不明瞭、本の雰囲気を重視して解説が不親切、1冊追えるだけでもかなりの労力がいるという特徴があるのですがそういった本では正解した達成感や教材を終えたやりがいを得にくいためオススメしません。英文法のような「多少の積み重ね」がモノをいう分野は低いハードルでも1個超えるだけでかなり楽に走れるようになるのです。
「知ってる文を増やす」ことが基本
あなたは日々の学習で色々な英文に触れていますよね。せっかくなのでそれを覚えてしまうと圧倒的に英文法が簡単に感じます。
これは私が試した中で最も効率が良い方法だったのですが、前述したような文法を無視した形の英文ではなくきちんと正しい形で書かれた英文をなるべく多く覚えていれば文法の問題で何が正解かが一発でわかるようになります。
時間がない時に単語を一つ一つ分析してしまうのは命取りなので、なるべく多くの例文を頭の中に入れておいて必要に応じて単語を当てはめて正解を導き出しましょう。
ここまでできるとかなりハイレベルですし、怖いものはありません。
対策としての英文法
英文法を勉強している、と言ってもその用途は人それぞれです。
あなたは大学受験でセンター試験を得点源にするための勉強かもしれませんし、ある人はTOEICで点数を無駄に落とさないようにするためでしょう。
何事においてもそうなのですが受けようとしているテストが何を求めているのかの研究は最低限行ってください。大学受験では基本的な知識を問われるかもしれませんが英検の準1級や1級レベルの問題は単に単語の知識を問う場合が多いからです。こういう人たちが焦って英文法を勉強したところで高得点は見込めません。
極端にデータに頼った勉強はいずれ足をすくわれますので気をつけてください!
データは100%あてになる時がいつか訪れますが傾向で対策をすることは可能です。ある程度傾向は把握できた、という段階まできたらあとは苦手分野に絞って練習を繰り返しましょう。
「己を知り敵を知れば百戦危うからず」です。
以上です、参考になりそうな点はありましたか?
英文法は最初、果てしなく遠い道のりのように感じますが一旦勉強してしまえばそんなこともなかった、という方が多いですので英文法で苦しんでいる方は案外もう一踏ん張りで光が見えるかも知れません。
めげずに頑張ってくださいね、応援しています。
今日も勉強お疲れさまです。
読んでいただいてありがとうございました。
効果をさらに上げる単語帳の使い方
あらんです
以前、英単語を覚える方法として長文や出会った文章から覚えていく方法と英単語帳で語彙力を増やしていくという方法をご紹介しました。
今回はそのうち単語帳を使って勉強する時、知っていると得する英単語学習の方法をシェアしていきます。
普段単語帳を使って勉強されるという方はもちろん、他の方法で単語力をつけているという方も参考にしてみてください。
音声ループ法
大体の単語帳には音声CDか音声ダウンロード付録がついていますよね。あなたはこれを使って学習していますか?
いわゆる「リスニング力」や「使える英語」の需要が日に日に高まっているせいか最近の単語帳は音声がセットで売り出されるようになりました。私もこれはいい傾向だと思っていて、これをセットで売らない不親切な単語帳は買う価値もないとさえ思っています。
それは、「耳から情報を入れていくと覚えやすい」という事実が自分で検証できたからです。
ご存知の通り人間の感覚は5つあり、これをより活用すると記憶として定着させやすいと言われています。外国語学習の際には視覚、聴覚は最低でも使いたいところです。
しかし、英語の音は日本語とかけ離れているためなかなか記憶に手間取ってしまう。という方もいらっしゃいます。私もはじめはそうでした。
そういう方に使って欲しいのがミュージックプレイヤーのループ機能です。
聞き流しが良いとされる中、「同じ部分を何度も聴くループ機能が良い」という理由はなぜでしょうか?
まず一つは強制的に同じパートが繰り返され、いやでも同じ単語と意味が刷り込まれるからです。あなたがあの単語を覚えられないのは「繰り返しが少ないこと」によって脳がその単語を重要だと認識していないため、ということに他ならないのです。
であれば嫌という程その単語を繰り返せばあなたの脳は勝手に覚えていてくれます。
よくある誤解で「暗記のための繰り返しは数日かけなければならない」という説がありますが、実は少し違います。実際は短時間繰り返すだけで脳は大事な記憶として覚えてくれるのです。もちろん翌日も復習するとさらに強固な記憶として覚えてはくれるのですが、何を忘れたのかも忘れがちという方は
絶対に暗記させる、という環境下に自分をおいてしまうこの手法は有効でしょう。
さて、ミュージックプレーヤーは何をお持ちでしょうか?
今やほとんどの方がiPhoneとiPodをお使いかと思いますが、もし持っているという方はWALKMAN(ウォークマン)を使いましょう。ウォークマンの素晴らしい点は「チョット戻し」や「部分ループができる」というところです。
どうしても覚えられない単語があるという方や、リスニング教材で勉強中「ここだけどうしても聞き取れない…」という方はわからない部分に差し掛かった瞬間戻したり、苦手な部分を指定してループさせることでより覚えられます。
私も英語の勉強にはウォークマンを使ってます。
このように音声と機器をうまく使って学習に役立ててみてください。
索引を活用する
単語帳には収録単語の索引が付いています。これも活用すれば強力な武器になります。
まず単語帳を一通り勉強し終わったというあなたへ、お疲れ様でした。
次は一息ついたらぜひこの方法で自分の知識の確認に使ってください。
索引を開くと"A"から"Z"まで収録単語が並んでいますよね。これを"A"からで構わないので上から口に出してきちんと意味を言えるか、きちんと発音できるか確認してみてください。
1秒で言えなかった単語は飛ばして構わないのでちゃんと分かった単語のみにチェックを付けてみましょう。
こうして「仕分け」をしてみると意外と覚えていなかった、という単語が多いのではないでしょうか?
実はどれだけ忘れないように繰り返した単語でも忘れてしまっている単語というものが1冊あたり最低でも10個は出てきます。しかもすぐ出てこなかった単語というのが自分ではすぐ覚えられたつもりだった単語であったりするのでよりショックです…
これは仕方ありません。私も勉強中は抜けのないように頑張っていたつもりでしたが残念ながらパーフェクトで1周できたときがありませんでした。
一通り終わったという方は次にこの抜けを埋めるよう頑張ってください。一度触れた単語帳であれば2回目はかなり楽にこなせるはずです。
そうやって1冊の単語帳を完璧にしていきましょう。それが単語学習の1番の近道と言えます。
もし全て完璧だった、という方は素晴らしいです。この調子で学習を継続してくださいね。
以上の2つを紹介してみました。いかがだったでしょうか?
もし日々の学習に取り入れやすいと感じたものはすぐに試してみてください。
今日も勉強お疲れ様です。
読んで頂きありがとうございました。