あらんボイス

センター試験英語でリーディング195/200(点),リスニング50/50(点) TOEICでスコア835、英検1級を取った純日本人

「受験英語」VS「実用英語」の不毛な争い

あらんです

 

受験英語、実用英語という言葉を耳にしたことはありませんか?

元は「受験勉強で培ってきた英語は実用的ではないため使えない」

「受験で使えなくても大事なのは実生活で使える英語だ」という通説です。

確かに実際にネイティブが話す英語はスラングが使われたり、長く複雑な英語をスラスラと話すもんですから英語を主に学校でしか習ってこなかった人たちであればこう思われても仕方ない部分はあると思いますし、

学生時代英語が苦手だったが大人になって外国人と触れ合うようになってから英語が使えるようになったという例もあり当時の英語の成績はあてにならないと考えるのも一理あります。

これをあなたはどう思いますか?

 

結論から言ってしまえばこの論争ほどバカバカしいものはない、と思っています。

なぜならどちらの立場も論点がめちゃめちゃだし、根拠やプロフィール(見れるもの)を見てもおそらくこの論争を盛り上げているのは英語が使えない人たちです。

 

今回は受験英語と実用英語の正体を見てみましょう。

 

 

受験英語とは

 

まず、受験英語に関する見解ですがこれは大学入試が大きな原因を占めています。

それは、大学の中には「こんな問題を高校生に解かせるのか」と言わざるをえない入試問題があるからです。

高校どころか大学レベルでも難解な構造の文が、難解な単語で書かれてあるのです。

多分TIME誌や海外の新聞、ニュースサイトなど海外に住む人が1日に1度か2度くらいしか目にしないようなレベルの文です。いかにぶっ飛んだことをしているかお分かりでしょうか笑

 

こういった大学は倍率が高い(=人気の)私立大学が多く、つまり入試科目が少ないため限られた科目数で優れた生徒をあぶり出します。

 

 

一般的に英語科目の難易度を上げようとするとき

①文章を短時間で理解できるか試すため、多量の文を出題する

②読解力を測るため、かなり難解な構造の文を訳させる

③文脈で正しい意味を判断できるか測るため、絶対知らない単語を載せる

④英文を正しく理解できるか判断するため、紛らわしい質問を出題する

 

…等の方法があるのですが、②や③の方式をとる大学は少々厄介です。

こんな問題できなくても気にしなくて良い、というレベルなのですが優秀な生徒を欲するあまりここまで行くと帰国子女しか入れなくなるんじゃないかと思ってしまいますね。

 

さて、こういった極端な例ばかり見てしまうと本当に大切な基礎的な部分を見失ってしまいがちなのですが

最初は当然ここまでの英語力を身につける必要はありません。

実際こういった問題を解けなくてもこの入試問題で合格点を稼ぐことは十分可能ですし、本当に優秀な受験生であればあらかじめこういった問題は捨てて余った時間で解いてあっさり合格してしまいます。

大学側も本当に見たいのは瞬時に「自分の実力でこの問題が解けるかどうか」を判断し「基礎的な問題をしっかり正解できているか」を見ているのです。

いくら配点が高いからといって、それにつられて解く順番を間違った受験生は時間を奪われ不合格となるのがオチです。

 

…だんだん受験英語批判勢の正体が見えてきたでしょうか。

こういう極端な問題のみが取り上げられ、外部がギャーギャー口を出すことで「受験英語」なんて枠組みが生まれどうせ使えない知識と言われてしまうのです。

ひどい話ですよね。

 

しかし正しい英語を学んでそれを実際に使ってみることで英語力は向上していきます。

今学んでいることが使えないなんて…と思われるかもしれませんが正しい努力を積み上げれば外国人と会話する程度、楽勝です。

安心してください。

 

 

実用英語とは

 

反対に実用英語という言葉なのですが、そもそも英語はコミュニケーションツールの一つです。相手と情報のやり取りをするための一手段でしかないものに実用もクソもないと思うのですが、「実用英語」という言葉を使いたがる人たちは後を絶ちませんね。

 

実用英語とは、文字どおり社会や実生活でも使える英語のことなのですが本当にタチの悪いのは生活の中でくだけた英語を使っていればその力が身につくと思っている人たちです。

あなたもどこかでみたことがあると思うのですがSNSでやたらと英語を使いたがる人、いますよね。外国人のフレンドに向けた投稿ならまだ理解できますがフレンドの半数以上がノンネイティブであるにもかかわらず異様なこだわりで英語を使う残念な人は後を絶ちません。しかも文章がめちゃくちゃ。。。(あれは暗号のつもりでしょうか)

 

要は実用英語を崇拝する人たちの正体は学校で学ぶ基本的な英語を軽視してきた人が多いです。

確かに今の学校で習っている英語も古過ぎたり("Fine, thank you! And you?"は有名ですね。"Pardon?"も今や古い表現なのででもうほとんど使われません)、

フランクな場面でも固すぎる英語が使われたりと、学校で習う英語が実際に使われる現場を無視して一人歩きしてしまっているということは多々あります。

 

しかし、

・他動詞と自動詞を区別できずに使っている

・助動詞がおかしい

・接続詞や助詞が変

などの理由で間違った英語を使う方が多いですし、

こっちの英語の方がよっぽど恥ずかしいです。

 

まずは基本から徐々に積み上げていき、それを実際にアウトプットしようと意識していれば自然な英語がスラッと出てきますのでインプットだけに熱中せずアウトプットも鍛えましょうね。

できたらそれを英語ができる人にしっかりみてもらいましょう。

中高生ならネイティブの先生が教えてくれますし、周りにネイティブの方がいれば力を借りちゃいましょう。

私は都内のバーでよく外国人と知り合うので細かいニュアンスの違いは素直に聞いて教えてもらってます。

 

インプットに加えアウトプットを頑張っている人や自分の英語について見直す習慣がある人は素晴らしいです。多少間違っていても頑張って使うことを意識しればどんどん洗練された英語が使えますのでその調子で頑張ってください。

 

そういえば私の外国人の友達で日本人のおかしいのにやたらスラングを用いた英語の投稿をスクショしSNSに載せる人がいるのですが

それが大きなリアクションを得ていると聞いたときはゾッとしましたし、笑えませんでした…笑

 

あと、一つ補足しておくとこういった頭でっかちな実用英語批判勢にならないためになるべく「正しい英語に触れる機会や時間」を増やしてください。

英語が使えない日本人はそもそも生活の中で英語に触れるチャンスが少ないことが大きな原因ですので、何度も言いますがなるべく多くの機会に英語に触れましょう。

 

受験英語VS実用英語の正体がわかりましたか?

英語をこうしたヘンテコな視点で分けて考えるからこんな錯覚に陥ってしまうのです。

 

英語を習得するのにラクな道はありませんが、ラクに続けた努力でも成果を発揮するときはきます。

ぜひ今日も正しい英語に触れてください。

 

 

今日も読んで頂きありがとうございました。